「内申点が足りないけれど、志望している私立高校をあきらめたくない…」
そんな不安を抱えていませんか?
私立高校の入試では、一定の内申基準を設けている学校も多く、基準に満たない場合は受験そのものが難しくなることもあります。ですが、個別相談を通じて進路が開けるケースも少なくありません。
この記事では、「内申が足りないかもしれない」と不安な受験生や保護者の方に向けて、私立高校の個別相談でできることや、相談時のポイント、加点要素の活用法、最悪の場合の選択肢までを詳しく解説します。
私立高校の個別相談で「内申足りない」時に知っておくべきこと

私立高校を目指す中で、「内申点が足りないかもしれない」と不安になる方は少なくありません。特に、内申点を基準として併願優遇や推薦を判断する学校では、事前に学校側との相談が非常に重要です。
個別相談は、内申点が不足していても受験の可能性を探るための大切な機会です。このパートでは、個別相談の意義や準備のポイント、持参すべき資料などを解説します。
個別相談とは何か?その意義と流れ
個別相談とは、受験希望者と保護者が志望校の先生と直接話をする機会です。
特に、推薦や併願優遇を検討している場合には、事前に受験の可否を相談する重要な場となります。
主な流れは以下の通りです。
- 学校説明会と同時開催されることが多い
- 成績(内申点)や模試の結果、検定資格などを提示
- 志望理由や本人の熱意を伝える
- 受験可能かどうかの目安を得る
合否が決まる場ではありませんが、受験に進めるかどうかの大きな判断材料となります。合は、個別相談が事実上の「受験許可」を得る重要なステップとなります。
「内申が足りない」と相談で伝える際のポイント
内申点が学校の基準に届かない場合でも、相談時の伝え方や準備によっては受け入れてもらえるケースもあります。
以下の点を意識して臨みましょう。
- 成績をごまかさず、正直に現状を伝える
- 英検や漢検などの検定資格、部活動実績など加点対象になりうる情報を提示
- 志望理由を明確にし、「この学校で学びたい」意欲を伝える
- 担任の先生からの推薦文やコメントがあれば、あわせて提出する
数字だけでは伝えきれない熱意や人柄が、評価につながる場合もあります。
個別相談で期待できる結果とは?
個別相談で「内申が足りない」と伝えた場合、学校側から以下のような反応が返ってくることがあります。
- 「受験可能です」と前向きな回答をもらえる
- 「次の成績で○点以上あれば受験可」など条件付きで許可される
- 「現状では難しい」とやんわり断られる
いずれの場合も、その時点での判断であり、正式な合否ではありません。
ただし、「この子なら大丈夫そう」と思ってもらえれば、チャンスが広がることもあります。
個別相談で持参すべき資料と準備物
相談を有意義なものにするには、必要な資料をしっかり準備しておくことが不可欠です。
- 通知表のコピー(3年生の1学期または前期成績)
- 模試の結果(偏差値や志望校判定が記載されたもの)
- 検定の合格証(英検・漢検など)
- 部活動・委員会・表彰状などの活動実績
- 志望理由をまとめたメモや用紙(任意)
必要に応じて、担任や進路指導の先生からの推薦文を添えるのも効果的です。。
個別相談前に確認すべき基準・スケジュール
相談に行く前に、自分の内申点と志望校の基準を照らし合わせておくことが重要です。
- 学校のパンフレットや公式サイトで基準を確認
- 加点対象となる項目があるかもチェック
- 個別相談は予約制が多いため、早めに申込みをする
- 中学校側の準備(成績証明など)が必要な場合もあるため、担任に相談する
特に人気校は秋〜初冬にかけて予約がすぐ埋まることもあるため、早めの行動がカギです。
内申点が足りない場合に検討すべき3つの選択肢

内申点が志望校の基準に届かないと分かったとき、落ち込むのではなく、次の選択肢を冷静に検討することが大切です。
ここでは、現実的に取れる3つの対応策を紹介します。
(1)そのまま志望校に挑戦するメリットと注意点
内申点がわずかに足りない程度であれば、あえてそのまま志望校に挑戦する選択肢もあります。
メリット:
- 最も希望する進学先にチャレンジできる
- 強い志望動機や熱意が評価される可能性もある
- 模試や当日の試験結果で挽回できるケースもある
注意点:
- 合否に関してリスクがあることは承知しておく必要あり
- 合格できなかった場合に備えて、併願校や他の選択肢も確保しておくことが重要
「どうしてもこの学校に行きたい」という気持ちが強い場合は、相談時にその熱意をしっかり伝えることがカギになります。
(2)併願優遇を使えるか確認する
多くの私立高校では、一定の内申点を満たすことで併願優遇を利用できる制度を設けています。
併願優遇とは:
- 公立高校を第一志望としつつ、私立高校にも出願できる制度
- 内申点・検定資格・欠席日数などの条件をクリアすれば、合格の可能性が高まる
ポイント:
- 内申が足りなくても、加点によって基準を満たせる場合もある
- 相談の場で併願優遇が使えるかどうか、学校側に具体的に確認しておくことが重要
併願優遇を利用できるかどうかで、受験戦略が大きく変わります。
あいまいなまま出願しないように、必ず個別相談で確認を。
(3)志望校のランクを調整する/滑り止めを考慮する
内申点の不足が大きい場合や、個別相談で厳しい判断をされた場合は、志望校のランクを下げることも選択肢のひとつです。
具体的には:
- 同じ系列の学校で偏差値がやや低めのコースや別学科を検討
- 「確実に合格できる滑り止め校」を見つけておく
- 中学校や塾の先生と相談しながら、候補をリストアップ
気持ちの整理がつかない場合でも、「安全校」を確保しておくことは精神的な安心感につながります。
また、ランクを下げた学校でも、入学後にやりたいことが実現できる環境が整っている場合もあります。柔軟な視点で判断することが大切です。
併願優遇制度と加点要素の活用法

内申点が不足していても、併願優遇制度や加点要素を活用することで受験のチャンスが広がることがあります。
ここではその仕組みと具体的な対策を解説します。
併願優遇の基本仕組みと基準
併願優遇とは、公立高校を第一志望とする生徒が、私立高校も同時に受験するための制度です。
多くの私立高校では、この制度を活用することで一定の内申点をクリアすれば、合格の可能性が高まるとされています。
- 学校ごとに内申基準が設定されている
- 欠席日数や生活態度も判断材料になることがある
- 個別相談で「受験可」の許可を得ることが前提条件
制度は学校によって異なるため、希望校の基準を事前に確認することが重要です。
加点対象(検定、活動、皆勤など)の具体例
内申がわずかに足りない場合でも、加点対象を活用すれば基準をクリアできるケースがあります。
よく使われる加点対象の例は以下のとおりです。
- 英検・漢検・数検などの検定取得(3級以上が目安)
- 部活動や委員会での継続的な活動
- ボランティア・表彰歴などの実績
- 皆勤・遅刻欠席ゼロなど出席状況の良さ
学校によっては加点対象の組み合わせによって内申点換算をしてくれることもあります。
内申不足時に加点で補うための戦略
内申が不足している場合は、「あと何点必要か」を逆算して、加点で補える材料を揃えるのが戦略的です。
- 学校の加点ルールを事前に調べておく
- 検定は早めに申し込んで取得しておく(秋〜冬が多い)
- 活動記録や表彰状など、証明できる資料を準備しておく
また、中学校の先生と相談し、学校側に伝えるべき加点項目をまとめておくとスムーズです。
面接・作文で補足できるアピール方法
内申点や加点ではカバーしきれない場合でも、面接や作文で自分の意欲や適性をアピールすることが可能です。
- 志望理由を具体的に言えるようにしておく
- 「入学後に何をしたいか」「将来の目標」なども話せると好印象
- 作文では自分の経験や考えを簡潔に書けるよう練習しておく
内申や偏差値に不安がある人ほど、「面接対策」に力を入れるべきです。
個別相談に向けた準備と戦略

個別相談で良い印象を与えるためには、事前の準備と周囲との連携が不可欠です。ここでは、効果的な準備方法を紹介します。
中学校の先生・塾講師との連携方法
まずは担任の先生や塾講師と受験校・内申点について相談しましょう。
- 学校に提出する資料の準備を協力してもらう
- 学校側への伝え方のアドバイスをもらう
- 推薦文やコメントをお願いすることも可能
一人で抱えず、第三者のサポートを受けることで客観的な視点も得られます。
模試偏差値や最後の内申アップ策
内申だけでなく、模試の結果が良ければ学校側が評価してくれる場合もあります。
- 最近の模試結果を整理して持参する
- 次回の定期テストで1教科でも内申を上げるよう努力する
- 提出物や授業態度を意識してプラス評価を狙う
「最後まで努力している姿勢」は学校側に好印象を与える要素です。
個別相談時の話し方・質問すべき内容
当日の相談では、明るく、丁寧に、そして具体的に話すことが大切です。
- 志望理由を一言で言えるように準備する
- 「この学校で何を学びたいか」も自分の言葉で伝える
- 加点や受験可否の条件など、必ず聞いておくべき質問をリストアップしておく
メモを用意しておくと、緊張しても安心して質問できます。
相談後のフォローアップ(カード、資料提出など)
相談のあとに再提出や追加提出を求められることもあります。
- 学校から渡される「個別相談カード」に必要事項を記入して返却
- 資格証や推薦文などの資料を後日郵送または持参
- 学校側からの指示に従って、速やかに対応
しっかりとフォローすることで、誠実さや意欲が伝わります。
最悪の場合の志望校変更タイミングと対策

個別相談で思うような結果が得られなかった場合は、無理にこだわらず、次の一手を検討することも必要です。
個別相談後に志望校変更を考える基準
- 学校から明確に「受験は難しい」と言われた
- 自分でも今の成績では厳しいと感じた
- 滑り止めを持っていない・準備が間に合っていない
進路を確保するための冷静な判断が求められます。
滑り止め・併願校選定のポイント
- 確実に合格できる学校を1つ以上確保する
- 通学距離や学費、学習環境なども比較して選ぶ
- 模試の判定や塾の先生の意見も参考にする
滑り止め校でも、本人の希望に合った環境が見つかることも多いので前向きに検討しましょう。
最終判断のためのスケジュールと手続き
- 私立の出願締切前に受験校を決定する
- 個別相談の記録や学校とのやり取りを確認しておく
- 中学校と連携し、必要書類を期日までに提出
迷っている時間が長いほど選択肢は減ってしまいます。早めに決断を下すことが大切です。
まとめ:内申不足でもできること、すべきこと
内申点が足りないからといって、すぐに諦める必要はありません。
併願優遇制度や加点制度を正しく理解し、戦略的に動けば道は開けます。
- まずは個別相談にしっかり準備して臨むこと
- 加点要素や面接・作文で自分をアピールすること
- 最悪のケースも想定し、柔軟な進路選択をしておくこと
進路は一人で決めるものではありません。先生や保護者と連携しながら、自分に合った道を見つけていきましょう。